顔の脂肪吸引後の拘縮はいつまで?早く治す方法と受診目安を解説

  • 拘縮は「組織修復の途中経過」で、術後3~4週ごろに出てきて2~3か月で和らぎ、3~6か月で落ち着くことが多いです。
  • 早く整える鍵は、適切な圧迫・時期に合ったマッサージ・やさしいストレッチ・生活習慣の見直しです。
  • 3~6か月を過ぎても強い凹凸やつっぱりが続く場合は、クリニックに相談をすることがおすすめです。
目次

1. 拘縮とは?どうして起こるの?

顔の脂肪吸引後の拘縮(こうしゅく)は、手術で生じた微細な組織損傷を体が修復する過程で、皮膚や皮下の線維が一時的に硬く縮こまる現象です。コラーゲンが増えて組織が再編成される時期に起こり、つっぱる感じ・ボコつき・ゴリゴリした触感などとして自覚されます。痛みは軽いことが多いですが、笑顔が作りにくい、フェイスラインが動かしづらいと感じる方もいらっしゃいます。これは体の自然な治癒反応であり、時間とともに柔らかく滑らかな組織へ置き換わっていくのが基本の流れです。

2. いつまで続く?経過のタイムライン

下記は一般的な目安です。体質・年齢・吸引量・圧迫やケアの状況、同時に受けた施術の有無などで前後します。

  • 0〜3日:腫れ・むくみ・鈍痛が中心で、拘縮はまだ目立ちません。
  • 1〜2週:内出血が引き、むくみは波を繰り返しながら減少。柔らかかった部分が少しずつ硬くなりはじめます。
  • 3〜4週拘縮がはっきり。つっぱり、ボコボコ、笑いにくさなどを感じやすい時期です。
  • 2〜3か月:硬さのピークを越えて緩みはじめ、輪郭が整ってきます。
  • 3〜6か月:多くの方が大きく落ち着く時期です。
  • 6〜12か月:体質によってはごく軽い硬さや凹凸がゆっくり改善します。違和感が続くなら医師に相談しましょう。

3. 長引く原因とセルフチェック

通常は自然に落ち着きますが、半年を過ぎても強い凹凸やひきつれが残る場合は、次の要因が関わることがあります。

  • 脂肪を取り過ぎ:皮下のクッションが薄くなり、皮膚が筋膜に張り付いて凹凸が出やすくなります。
  • 脂肪の取り残し:周囲の組織が不均一に癒着して表面が波打つことがあります。
  • 広範囲・大きめの吸引や同時手術:拘縮が強め・長めに出やすくなります。
  • 圧迫のミスマッチ:サイズ不適合、着用時間の不足や過剰で形が乱れることがあります。
  • 喫煙・睡眠不足・高塩分食:血流や創治癒を妨げ、むくみ・硬さが長引きます。

セルフチェックの目安

  • 片側だけ硬結(固いしこり)が強く、3〜4か月を過ぎても改善がほとんどない。
  • 表面の深い陥凹や鋭い段差が固定化してきた。
  • 笑顔や口の開閉で痛む・突っ張る感じが増している。
    → これらは修正オプションの検討が役立つサインです。早めに受診されると安心です。

4. 早く治すためのホームケア10か条

拘縮期は「やり過ぎない上手なケア」がポイントです。

  1. 適切な圧迫
    フェイスバンドは医師の指示どおりに装着します。就寝時中心のソフト圧迫が基本で、ズレ・食い込みは形崩れの原因になるため、サイズと位置をこまめに確認すると安心です。当院は固定バンドがないプランもありますので、就寝時の違和感やズレなどはなく、24時間均一に固定ができます。
  2. 冷却→保温の切り替え
    術後48〜72時間は短時間の軽い冷却でむくみを抑え、その後は温めて血流を高めるほうが回復に向きます。直接保冷剤を当てず、布でくるむと優しいです。
  3. 清潔と保湿
    洗顔は刺激の弱い洗浄を選び、擦らず押さえるように水分を拭き取ります。保湿クリームで皮膚の伸びを保つことが、つっぱり感の軽減に役立ちます。
  4. 睡眠・姿勢
    初期は頭を少し高くして寝るとむくみが軽くなります。横向きで頬に圧がかかり過ぎないよう注意していただくと安心です。
  5. 食事・水分
    水分はこまめに、塩分は控えめに。タンパク質とビタミンCを十分に摂ると、コラーゲンの質が整いやすくなります。
  6. 禁煙・控酒
    喫煙は血流を悪くし、むくみや傷の治りを遅らせます。少なくとも術後1か月は禁煙が望ましいです。飲酒も初期は控えめにしましょう。
  7. 運動の再開
    散歩レベルの軽い運動から。汗をかく激しい運動は腫れをぶり返すことがあるため、医師の許可を得て段階的に再開します。
  8. やさしいリンパドレナージュ
    むくみの強い時期は、皮膚を動かさない程度の極めて軽い圧で、耳下腺→鎖骨方向へ流すイメージが安心です。強圧は逆効果になりやすいです。
  9. 物理療法の活用(要相談)
    クリニックでの低出力超音波・高周波(RF)・LEDなどは、固さの緩和や皮膚質感の底上げに用いられることがあります。時期や強度は必ず医師の管理下で受けましょう。
  10. 医療的な追加ケア(医師判断)
    限局した硬結には希釈ステロイドの少量注射が検討されることがありますが、皮膚萎縮のリスクがあるため専門医の慎重な判断が大切です。凹凸が固定化した場合は、サブシジョン(癒着のリリース)マイクロ脂肪注入微量の再吸引など個別化した修正が候補になります。

5. マッサージはいつから?正しいやり方

開始時期:一般的には術後3週間〜1か月が目安です。まだ内出血が残る時期や痛みが強い時期は控えめにしましょう。
強さと方向「痛気持ちいい」より弱い圧で、皮膚を擦らず、下から上・内から外へ包み込むように流します。
時間・頻度:1回3〜5分を1日2回程度で十分です。やり過ぎは炎症を長引かせることがあります。
相性の良い併用:入浴後の保湿→軽いマッサージ→就寝時のソフト圧迫は相乗効果が出やすいです。
NG例:強圧・長時間・器具でゴリゴリ・早期の筋膜リリース様の刺激は、逆に凹凸を固定化させることがありますのでご注意くださいね。


6. ストレッチ/表情筋トレーニングのコツ

目的は血流促進と滑走性の回復です。無理は禁物で、痛みゼロ〜軽い違和感の範囲にとどめます。

  • 基本3動作:「大きくゆっくり口を開く」「口角を左右交互に引き上げる」「首を前後左右にゆっくり倒す」。
  • 回数:各10回×1〜2セット、朝晩が目安です。
  • 呼吸:息を止めず、吐くときに力を抜くと筋の緊張がほどけやすいです。

7. 受診の目安(赤旗サイン)

次のような症状がある場合は、自己判断を避けて早めの連絡・受診がおすすめです。

  • 片側だけ急速に腫れる・赤く熱を持つ・強い痛みが出てきた。
  • 発熱や悪寒が続く。
  • しびれが悪化し、日常生活に支障が出ている。
  • 3〜6か月を過ぎても強い凹凸・ひきつれが改善しない。

8. THE FIRST CLINICのアフターケア

当院では、術前カウンセリングで皮膚の厚み・弾力・癒着傾向を丁寧に確認し、お悩みに合わせたプランの提案、取り過ぎないデザイン術後の圧迫・ケア計画まで含めてご提案しています。
術後は経過写真の共有・時期に応じたホームケア指導を行い、必要に応じて物理療法や追加タッチアップもご案内いたします。
初めての方でも、不安や疑問を一つずつ解消しながら進めてまいりますので、どうぞ安心してご相談くださいね。


9. よくある質問(FAQ)

Q1. 拘縮は必ず起こりますか?
多かれ少なかれほとんどの方に軽度の拘縮が生じます。これは治癒のサインで、時間とともに柔らかくなっていきます。

Q2. 仕事復帰はいつ頃が目安ですか?
デスクワークなら数日〜1週間で復帰される方が多いです。見え方やむくみには個人差がありますので、接客業の方はやや余裕をもったスケジュールが安心です。

Q3. マッサージで悪化することはありますか?
時期が早すぎる・圧が強すぎると炎症や凹凸を強めることがあります。3〜4週以降に、短時間×弱い圧で行うのが基本です。

Q4. サウナ・飲酒・激しい運動は?
初期はむくみが悪化しやすいので控えめが安心です。医師の許可が出てから段階的に再開しましょう。

Q5. 半年たっても段差が気になります
限局した癒着やボリューム差が残っている可能性があります。サブシジョン・微量の脂肪注入・再吸引など、状態に合った選択肢がありますので、診察での評価をおすすめいたします。


10. まとめ

  • 顔の脂肪吸引後の拘縮はいつまで?
     → 3〜4週で出現、2〜3か月で緩み、3〜6か月で落ち着くのが一般的です。
  • 早く治す方法は?
     → 正しい圧迫・時期に合った軽いマッサージ・やさしいストレッチ・睡眠と栄養・禁煙が近道です。
  • 長引くときの原因は?
     → 取り過ぎ・取り残し・圧迫ミスマッチ・生活習慣などが関与します。
  • いつ受診する?
     → 赤旗サイン(片側の急な腫れや発熱、半年以降も強い凹凸)があれば早めに相談しましょう。
  • 当院の強み
     → 術前から術後まで一貫したフォローで、最短でなめらかな輪郭へ導けるようにお手伝いします。
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